ほんとうの自分を求めて: REVOLUTION FROM WITHIN
ほんとうの自分を求めて - 自尊心と愛の革命
A Book of Self-Esteem - REVOLUTION FROM WITHIN
グロリア・スタイネム著。
今年初めて読んだ本。いつか読もうとは思っていたんだけども、520ページくらいあるのでなかなか読めなくて、今年の正月過ぎたくらいから読み始めた。面白かったので色々と書いておく。しかし一回読んでも理解し切れた気がしない。
本書の著者はフェミニスト活動家として有名な方で、世界で初めての女性による女性のための雑誌「ミズ」誌を創刊、執筆、編集、講演などあらゆる分野で活躍してきた女性。
本書のテーマは「権力の仕組みは、服従を徹底させるために、私たちの自己権威を密かに破壊する、故に自尊心のこそ変革の源になる」というもの。非常に簡単に書くとしつけ、教育、性別、人種、宗教等、非常に多くのものが、個々の人間の自己権威を無意識のレベルで破壊し、自尊心を低下させる。そのために無気力・無感情だったり、個々の人間が本来の個性を表現できなくなる。自由な表現の阻害の簡単な例を挙げると、「私は歌えない」とか「私は踊れない」、「私は絵が描けない」、「私は叫べない」、「私は走れない」と口走ることは、正確な表現をすると「私は世間一般の基準を満たすことができない、あるがままでは受け入れられない」ということであり、しつけ・教育など何らかの過去の影響を受けていることを示している。
本書ではまず自尊心にまつわる問題の多くの実例を挙げ、どのような問題を引き起こすかを明確にした上で、その問題の本質について記述し、解決した場合どのような影響があるのかを例を用いて説明している。更に、これらの問題がどのようなことを発端として個人を蝕んでいくかを説明している。そのような権威から幼少期に完全に守られた子供がどのような人生を歩んでいくのかに関しても実例を挙げて述べてある。問題を解決するためには、学んだことを捨てること、学び直すこと等を提唱し、様々な手法について説明している。
とにかく情報量が多すぎて書ききれない。いくつかは追記に書く。
感想としては、「内面を掘り下げて自分をよく知ることが大切」と感じた。
実は色々な自己の性質・くせ・考え方は様々な影響から始まっていることも多い。
それぞれがどういう原因でそういうことをしだしたのかを掘り下げて理解することで問題となるような、そういう性質は消えていく。精神的成長は一生続けていく課題だと思う。
どういうコンテキストで書いてあったか見失ってしまったが、日本の自殺率はアメリカよりも非常に高いと書いてあった。昨今のニートと言い、本書が指摘している問題が大きく影響しているんじゃないかな、と思った。
○人生に迷った時の心得2つ
「第一に宇宙のあらゆる可能性は自分の中にある。第二にそれは他の全ての人間の中ににも存在する。」
○状況的自尊心と核心的自尊心
状況的自尊心とは、能力や美に関しての他との優劣や他人の期待に応えること、仕事をやりがいをもってこなすことなどから育つ外面的なもの。
核心的自尊心とは、「自分がどのようなことをしても、世界が自分にどんな評価を与えようとも、あるがままの自分が愛され、愛すべき存在であり、その価値が認められ、貴重な存在であるという確信」である。
核心的自尊心が大人になってもからも低いままmの人間は、仕事上での成功や多くの業績、多大な賞賛もその埋め合わせにはならない。
○自分たちが子供時代欲しかったのに持てなかったものを自分の子供に与えること
これは子供たちが本来受けるべきふさわしい扱いではなく、親が子供時代に受けたかった扱いを自分の子供にし、親が何十年も前に欲しかったものを子供に与える。
子供は自分の望みや欲求は満たされれない。親は自分の子供時代の満たされない望みや欲求を満たそうと行動するが自分ではないので満たされない。その上、親の中の内なる子供が、現在の子供に嫉妬を感じ、服従や感謝という形で代償を求めることもありうる。
○自分たちが生きることのできなかったおとなになってからの人生を生きるために、子供を使う
子供が何をやりたいではなく、自分の昔したかった職業に就かせること。これは子供の真の自己を親の望みに従属させること。
○かつて自分たちになされたことを自分の子供たちに対してすることによって、自分たちの子供時代を正当化し、正常化する
過去の自分に戻っていって対決し、調査し、傷を癒すという機会を持つことが無ければ、自分自身が受けたある種の虐待を続けることがある。
○20世紀初頭の育児の手引き書の教義要約(アメリカ・ヨーロッパで非常にもてはやされたもの)
1. おとなは扶養される子供の主人である
2. 何が正しく、何が間違っているかは、上のような態度でおとなが決める
3. 子供はおとなの怒りの責任を負わされる
4. 両親は子供とうち解けてはならない
5. 人生に対する子供の肯定的な感情は、独裁的なおとなを脅かす
6. 子供の意志は、できるだけ早い時期に壊さなければならない
7. これらすべてのことは、子供が「気づかない」ように、そしてこのことでおとなを告発することがないように、ごく幼い内に実行されれなければならない。
これらの行為の土台となっている信念の要約。
1. 務めであるという気もちが愛をはぐくむ
2. 憎むことを禁ずることで、憎しみは取り除かれる
3. 親は、たんに親であることで、尊敬に値する
4. 子供達は、単に子供であることで、尊敬に値しない
5. 服従は子供を強くする。
6. 高い自尊心は有害だ
7. 低い自尊心は人を利他主義にする
8. やさしさ(溺愛すること)は有害だ
9. 子供の欲望を満たすことは誤りである
10. 厳しさと冷たさは、人生に備えての良い準備となる
11. 見せかけの感謝でも、正直な忘恩よりはましである。
12. 実際にどんな人間であるかと言うことより、どんなふうに振る舞うかが重要
13. 感情を害されては、親も神も生きてはいけない
14. からだは、汚れた、胸の悪くなる代物だ
15. 厳しい感情は有害だ
16. 親は、強い願望や罪から完全に解き放たれた人間だ。
17. 親は常に正しい
○自分が育てられたパターンを壊すこと
これができた人とできない人の違いは、家族と友人の支え、そして自分の過去の虐待について隠し立てせずに、それに対して怒りを感じること。
○あらゆる調査で「学校は、ほとんど全ての者の自尊心を急減させる」という事実が判明している。
○自尊心も優秀さも、競争からではなく、学ぶことのわくわくする経験と個々の限界を押し広げることから生まれる。
○リタ・フリードマン教授著「ボディ・ラブ」によると、10歳の女の子の過半数が、自分が学校でもっとも女の子だと見なしているそうだ。
○「我々は老いと共に、良くなることも、悪くなることもない。ただ、本当の自分に近くなるのだ」
メアリー・ラムバートン・ベッカー
○真の自己へ近づくことの大切さ
男女の大学生が個人的に深く傷つけられた経験を毎日20分書く、という実験をした時、安定した情緒や免疫機能の強化など多くの様々な結果がでた。一方でどうでもいいことを書かせた場合は何の変化も無かった。
○ペット・動物によるセラピーは他のどんなものよりも迅速で確実な自尊心向上の効果がある
○自分の限界や才能を伸ばす能力を奪われると、
私たちはほとんど冬眠に近い状態で、半分死んだも同然の身体で、生存の能力以外の能力はまったくつかわずに、冷え冷えとした孤独感を噛みしめ、自然や宇宙から完全に切り離されたという感じを抱きながら、存在しなければならない。
○自分が必要とされ、報いられると?
私たちは自分の能力を伸ばし、自尊心のエネルギーを用いて、私たちの一人一人が持っている、独創的な組み合わせの普遍的な人間の特性を活性化し、私たちの内部に小宇宙を見いだすことができる。

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